さよなら、インターネット

今朝読み終わった本。日本版WIREDの元編集長でblkswn publishersの若林恵氏が解説を書いてたので面白そうだなと思って購入。2018年5月から施行されたEUGDPR(一般データ保護規則)と個人データ、これからの世界とインターネットについて。

インターネット。接続せずに生きていくのはもう無理なんじゃないかなあとか、でもこれって便利な分なんかプライバシーとか情報操作とか不具合あるんじゃないかなあとか、なんとなく不安も感じながら、それでも毎日結構な頻度で接続している。

GDPRって聞いたこともなかったけど、世の中すごい勢いで変わっていってる。そのペースに合わせて自分もアップデートしていかないとどんどん生きにくくなっていくのだろうか。

最後の方に出てくるジョージ・オーウェルオルダス・ハクスリーSF小説を比較する項、本を禁止する独裁者を恐れるのか、本を読む人がいなくなりそれを禁止する必要がなくなる社会を恐れるのかっていう。めちゃこわい。

なんとなくそういうもんかなと思って垂れ流してる個人情報とか、気づかないうちに自分好みにカスタムされたSNSの閉じた世界とか、たまにビックリするくらい欲しい音楽や商品を勧めてくる広告とか。この20年、30年の間にすっかり変わってしまった人と情報との関わり方。情報にまみれる心地良さですでにもうどっかが麻痺していて、気付かない気付けないまま死んでいく。なんか嫌な感じだ。

さっき出勤して店のシャッターを開けていると店の前に車が停まった。車の上には360°パノラマのデカいカメラ、多分アップルかなんかのやつ。何を勝手に撮影しとんじゃい!っていう気持ちもある。でも正直、携帯のナビがなければどこに行くのも迷うわけで、と考えていたらため息しか出ない。

デジタルデトックス、、、無理だろうな。

著者の武邑光裕氏の経歴も興味深く、音楽好きな人は巻末にある若林氏の解説から読んでもいいかも。

 

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