LOSTAGE the TOURについて

 昨日の渋谷クラブクアトロ、ライブ会場から今年2023年5月〜来年2024年5月にかけてのLOSTAGEツアー情報が告知解禁となった。全国47都道府県を全て回るバンド史上最大規模の全国ツアーである。

ライブ後の渋谷から奈良に戻る途中の機材車内、情報解禁のタイミングで全国各地にあるライブハウスのSNSアカウントから一斉にツアー情報が発信されるタイムラインを眺めて胸の奥が燃えるような気持ちになっていた。

47都道府県で49ヶ所、北海道は物理的なサイズと東京は人口の多さを鑑みて2ヶ所ずつで組ませてもらっている。当然これが全国にある全てのライブハウスというわけではなく、なぜこの街のライブハウスがここじゃないんだという意見ももちろんあると思われる。個人的にも行きたかったが今回は諦めざるを得なかった会場がたくさんあり、そういった場所に関してはこのツアー以外のタイミングで時期を改めさせてもらえればと思う。

なんにしても全都道府県である。仮に皆が今どこかの都道府県で暮らしていることを考えると、その中での遠い近いは一旦おいておいて「あなたの街に行く」と言ってもいいのではないか、そう思っている。それがまず最初にあった目的で、それ自体がこの1年をかけて作っていく我々LOSTAGEの作品でもあるわけだ。

全国を隈なく回るツアーの案は前作[ HARVEST ]のリリース時から既にあったが、そのタイミングで全世界がコロナ禍に突入、断念せざるを得ない状況となった。それを経ての今回のツアー。前作リリース以降の約3年間は自粛とはいかないまでも極力LOSTAGEのライブ活動は制限し、その分は弾き語りのソロを色んな場所で1人演奏に行かせてもらう機会をもらっていた。ネットや人伝に情報を集めてはいたものの、詰まるところ現地に行って状況を確認してみないことには何もわからない。

そろそろ行けるんじゃないか。

上手く言えないが3年間のリサーチ期間を経て培った勘のようなものがあった。昨年末にメンバーと関係者のミーティングがあり、ツアーの会場手配と各地共演者への打診を始めたのが今年に入ってから。流石にこの規模のツアーを1人で全て手配するのは無理があるので新進気鋭の制作チーム天狗興業のサポートの元やっと告知解禁まで漕ぎ着けたというわけだ。1年先のスケジュールまで確保してくれた各地ライブハウスや共演者の方々には感謝しかない。

我々の暮らす街、奈良を拠点に約1年間のロングスパンで毎月4ヶ所ほどの遠征。ツアーと言っても行っては戻っての繰り返し、断続的で緩やかなものである。我々の仕事と生活、音楽活動のバランスを取った結果こうなった。このツアーを2か月で駆け抜けることで達成できるものがあるのと同じく、それに1年かけることで醸成されるものがあるはずだ。我々の都合で開催日程が遠い先になっている街の方々には申し訳ない気持ちもあるが、悪夢の3年間を乗り越えて向かう先が1年後でも今ならわかってもらえるはず。楽しみな約束事はあればあるほど良い。それが守られないことに慣れてしまった今、少しの我儘にお付き合いいただければと思う。

 

チケット販売や各地共演者、開場/開演時間などの詳細は下記のホームページにまとめられている(今後も随時更新予定)。

tengukougyou.com

 

「あなたの街に」

至ってシンプルな動機で、そのためのアルバムを今作っている。胸の奥が燃えるような気持ちで。



 

 

 

 

 

 

 

狼煙

明日のライブに間に合わないはずだった荷物が前倒しで今日届く。よって大量の印刷物が重複して納品された、どのみち後で追加することになるものなので置き場所には困るがこれで良し(泣)。

明日は渋谷クアトロでライブ。記憶が正しければ去年の6月以来、LOSTAGEは東京でのライブになる。平日、しかも週明け月曜の夜からbachoと並んで地方在住バンドのライブを観るために数百人が集まってくれようとは、まだライブもやっていないのにすでに今誇らしい気持ちでいる。先日の奈良NEVERLAND、LEGECKO企画から演奏し始めた新しい曲を中心に、初披露の曲もセットに入っている。NEVERLANDで演奏した感じ、新曲群は思っていたより自分達のものになっていた。録音前にもう少し追い込みたいところである。

会場に持って行くつもりで準備していたバッチを店で制作中。ライブ前日にこんなことをやっていて大丈夫なのだろうか。

それにしても昔からやっていることが変わっていない、ありがたいことだ。時間と経験を積み上げてきて出来ることは増えたかもしれないが、やりたいことがこれで、それはひとつも変わっていない。いつもサポートしてくれている皆のおかげである。であれば我々はそこに向かって作った音楽を届けよう、単純明快な動機で。

 

明日の会場で発表される今後の活動について。月曜の夜、東京渋谷のど真ん中から盛大に狼煙を上げるのだ。

 

4ヶ月

明日は地元奈良NEVERLANDにてLOSTAGE約4ヶ月ぶりのライブ、2023年ライブ初め。新曲も演奏予定。

ネバーランド裏の佐保川沿いは桜が咲いている。

当日券販売有り、何卒。

共演の同郷奈良のLEGECKOから依頼を受けて作成したロゴ。

 

 

脚下照顧

今日も朝からスタジオ、明後日のライブに備えてセットリストの確認と新曲の練習。準備した歌詞は思ったよりいい感じに演奏に乗ったのであとは身体に覚えさせていけばもっと良くなると思う。

アルバム制作と並行してその販売方法やフォーマット、価格設定などについて再度見直している。制作とリリースのタイミングが決まってからメンバーや関係者と相談し「このやり方でいきましょう」という大筋は決まったが、それで本当にいいのかという迷いの気持ちはなくもない。

約6年前、現在のバンドの方針に舵を切るターニングポイントになったアルバム[In Dreams]リリース当時、音楽ライター石井恵梨子さんから受けたインタビューを読み直していた。こうやって6年も経ってから自分が受けたインタビューを自分事の確認のために読むことになるとはその時は想像もしていなかった。石井さんとこれをまだ読める状態で公開してくれているPIZZA OF DEATHの方々には感謝しかない。

改めて読んでみても、考えていることはほとんど変わっていなかった。

変わらずにいることが良いことなのかどうか今の自分には判断できないが、間違いなく言えるのはこの6年の間に世の中は大きく変化したということだ。何か別のものに入れ替わった、と言ってもいいいくらいの変化である。音楽の届け方という普段自分の近くにあるテーマにおいてもそうだが、コロナ禍を経てというもっと大きな世の中のフレームの変化が今の自分達の活動に及ぼす影響はおそらくかなりデカかろう。前代未聞のデカさである。

アルバムのリリースというひとつの狼煙を上げるために奇を衒う、逆張って喧嘩を売る、みたいなことをやりたいわけではない。ここまでくると他人と比べ競うことにもはや意味がない。今は明確にある自分が誰に何を届けようとしているのかという具体的な目標に照準を細かく合わせていく、それをやっている。この部分が多分6年前と今との自分の中にある明かな差異だ。

インタビューの中で何度も問われる"閉じた世界"について。自分の回答はある種の諦念というか開き直りのようなムードを帯びている、当時は半ばヤケクソになって動いていた部分も今思えばあった。

その6年後の今、どちらかといえばマイナスイメージだった”閉じる”という言葉のニュアンスが変わったように思う。コロナウィルスの蔓延する閉じられた世界を経験したからかもしれない。加速するインターネットの激流(濁流?)に晒され続けた結果、感覚を開け放して暮らすことに疲れてしまったからかもしれない。なぜこうなったのかを検証するには時間がかかりそうだが、生きているのは今である。感覚を頼りにやるしかない。

 

どうやって”閉じる”のか。そのことばかり考えている。

背徳のチーズバタークリーミーカレー

明日朝からまたスタジオなので、営業終了後の店で作詞を詰めていたら近所で店をやっている連中がたまたま通りかかったので店の前で一緒に一服していた。

たまに深夜まで店で仕事をして店の前の道(やすらぎの道)に出ると車も走っていないし誰も歩いていない、道の真ん中に立つと人類最後の1人になったような気分が味わえて気持ちがいい。

こういう日常を綴ったような歌詞が書ければなと思う。そんな歌を誰が聴きたいんや、という気もするがただもうそういう歌しか歌いたくなくなった、ということだ。やりたくないことはやらない。やりたくないことをやらないといけなくなったら、いつでも辞めたる。

夜食に食えと、差し入れを持ってきてくれた。アルバムが完成する頃には、すごく太っているか逆にガリガリに痩せているかのどちらかだと思う。

サンキュー大久保さん。

 

待つ

何か本でも読もうかなと古本屋で並ぶ背表紙を眺めていたらこの本に出会った。著者の本は学生時代に(確か「人はなぜ服を着るのか」だったと思う)教材として読む機会があって、そこからたまに本屋で見つけたら買って読んでいる。難しいので読んでも理解出来ない箇所の方が多いが、考えながら読むのは頭が運動している感じがしていい。

手紙、携帯電話、ミック・ジャガーと宮本武蔵、太宰と走れメロス、カウンセリング、介護、過去現在未来、窯変、発酵、ゴドーを待ちながら。テーマを移ろいつつ、臨床哲学の視点から書かれた「待つ」とは何かについて。

それにしても昔に比べて「待つ」ということが少なくなった。

今日、島根から遠路はるばるご来店いただいたお客さんからの頂き物。美味しかった。

 

入稿

今日も午前中からスタジオE♭へ。最近歌詞を詰めた曲の確認と、月末のライブ2本のための演奏予定曲の練習など。スタジオに行く時間が増えたし、リリースやツアーに向けての準備でやることも多いので毎日時間が足りない。コロナ禍に突入する前の感じが戻ってきたようにも思うし、以前よりバタバタしている気もする。やることがあり過ぎるのもどうかと思うし、無さ過ぎるのもどうかと思う。生活とは仕事とはなんぞ。

ところで、入稿という言葉が嫌いである。

昨日の紙ものの入稿が最終段階で修正が入り、月末のライブに間に合わないことが発覚した。急いで別業者に特急納品のオーダー、本日入稿作業。これまで何度も潜り抜けてきた入稿という言葉にそろそろアレルギー反応を起こしそうである。最終確認でポチッとやってから間違った画像や文字情報が出力されて納品された経験は何度もあるが、あれがきつい。故に確認をポチッとやる瞬間、それを思い出してすごく嫌〜な気分になるのである。

自分サイドでの作業を相手方に受け渡す時には本来なら心の確認ボタンをポチッとしなければいけない。それを適当にやってしまうと、リテラシーが低いとかなんとか最近は言われてしまったりする。何かを言ったり書いたりするときには一旦見直して確認する必要がある。誰かに何かを伝えるということはそういうことだ、なんらかの責任を伴うというか。そこで間違うときっと後で嫌〜な気分になるのだ。

とりあえず急ぎの案件はひと段落した、と思うのでここからまたアルバム収録曲の詰め作業。アルバムの音源データをプレス業者に入稿するまで、まだまだ道のりは長い。

THROAT RECORDS ONLINE SHOPの商品発送用段ボールに張り付けるステッカー在庫が切れていたので、他の発注と合わせて入稿。