18/05/28 月曜大工

日曜大工という言葉はあるが、月曜大工というのはあるのだろうか。月曜というか毎日木工をやっている、店の備品や什器など。大工というほどのものでもない。毎日木工。地味に毎日やっていると少しづつ上達してくるもので、最近作ったレコード用のボックスはなかなかの出来栄えである。レコードも見やすいし形も良い感じだ。

通販オーダーのあった商品の発送作業の合間に今日も木工、やろうと思っているものを仕上げるのにはあと何ヶ月もかかりそうだが半分趣味みたいなものなので気長にやっていこうと思う。ここは一体、何の店だ。

閉店前にたまたま集まった友人達と閉店後kore-karaへ。ハイボールを注文して口をつけた直後、powders彩音嬢からのメール


「Aスタにいます」


しまった、やらかした。完全に練習の日程を間違えていた、ハイボールを半分飲んで急いでスタジオへ。遅刻である。皆優しいので怒られはしなかったが悪いことをした、反省している。スケジュール管理スキルの有無もバンドを続けていく上での重要な条件の一つだ。

powdersのスタジオ練習は久しぶり、今まで合わせた曲のおさらいと新しい曲の練習。そろそろライブでの演奏も視野に入ってきた、ドラムのフレーズももう少し細かく決め込んでいかなくてはいけない。弦楽器と打楽器では曲の覚え方が違う気がする、ドラムとベースでは同じ曲を一緒に演奏していても頭の中に流れていく譜面のようなものが全く違うのではないか。俺の場合ドラムを叩いている時の頭の中は太鼓の達人みたいになっている。今度岩城にもどうなっているか聞いてみよう。

いろんな楽器を演奏してみてその楽器の演者の気持ちを想像してみるのはなかなか面白い。


バンドだけの話ではない、人の気持ちを想像することは何事においても大切なのだ。



先日のLOSTAGEのIn Dreams TOURファイナル、渋谷O-EASTのライブに来てくれていたライターの石井恵梨子さんがその日のことをコラムに書いてくれていた。

http://www.pizzaofdeath.com/column/ishi/

こうやってコラムに取り上げてくれたことも、書いてある内容に関しても本当にありがたいと思う。アルバムを出してツアーは終わったがIn Dreamsのリリースとそのツアー、自分としては一つの挑戦でもあった。個人レベルではたくさんの人に興味を持ってもらえたと思うし、励ましや心配の声もたくさん頂いた。ありがたかった。ただ終わってひと段落して思うのは、ほとんどの音楽メディアに無視されたなというのが正直な感想だ。別に何かを期待していたわけではないが、悔しいとか寂しいとかそういった気持ちはやはりあった。自分で選んだやり方を突き詰めていくためには、諦めて切り捨てていかないといけない部分があるというのも見えてきた気がする。

広告と取材が抱き合わせで売買され、何も伝わってこないメディアや記事が溢れている。細かいことを言えばその縮小版のような関係が自分の周りにもなくはない。一切の矛盾を排除していかないといけないとも思っていない、グレーな部分も認めてバランスを取ることは必要だろう。だが人の顔よりも金が前に見えてくるようになったら終わりなのだ、バランスは崩れ伝えたかったことは多分何も伝わらない。金も知名度もない末端の音楽家が音楽メディアのトップ記事を飾ることなんかこのままだとあり得ないのかもしれないが、それでいいと思っているのならそのまま茶番を続けてくれればいい。そんなものを気にする必要のない世界で、俺達は俺達なりの別のやり方を探すだけだ。

なぜ払わないといけないかわからないような金を払って自分や自分の音楽を取材してもらわないといけないのか。色々とひと段落した今もそんな気は全く起こらない。そんなことより、損得や利害よりも先に興味を持って話を聞きたいと声をかけてくれた人達との関係を大事にしていきたい。

In Dreamsのリリースに纏わる取材、以前にもコラムにアルバムのことを書いてくれたライター石井さん、自ら立ち上げたwebで対談記事にしてくれたGEZANのマヒト、曽我部恵一氏との対談という形で記事を作ってくれたCINRAの山元さんにはこの場を借りて(この場を借りてというか自分のブログでしかないが)お礼を言っておきたい。

石井さんのコラム
http://www.pizzaofdeath.com/column/ishi/2017/07/vol22.html
CINRA山元さん担当記事、曽我部さんとの対談
https://www.cinra.net/interview/201708-sunnydayservicelostage
GEZANマヒトとその仲間達のPYOUTH MAGAZINE
http://pyouth-mag.com/interview-with-lostage/


こんな仲間を少しづつ増やしていこうと思う、そしてその人達のために自分が出来ることをこれからもっと考えていかなければいけないと改めて思う。