18/05/20 A BOY IN DREAMS 〜LOSTAGE In Dreams TOURを終えて〜

いよいよこの日がやってきた、LOSTAGEのIn Dreams TOUR最終日。
結成からもうすぐ17年が経とうとしているがワンマンのライブで演奏する会場としては最大キャパの渋谷O-EASTだ。先日の日記でも書いたが今回のライブは今までやってきたワンマンとは少し気持ちの入り方が違っていた。去年の6月にアルバムIn Dreamsをリリースしてからのツアーやアルバムの売り方音楽の伝え方その他、自分が現場で感じ考えて来たことの集大成、或いは結果報告のようなライブだったと思う。

今思い出しても簡単に言葉に出来るようなライブではなかった、超濃厚な3時間半。長かったが、あっという間だった。まだうまく気持ちをまとめることが出来ないが、早く書いておかないと大切なことを忘れてしまうような気がして今、日記を書いている。去年出したアルバムのそのツアー最終日であり、LOSTAGEの約17年間の歴史の中で一つの節目になる夜だった。約4000枚のアルバムを誰の手も介さず自らの手から販売し、ツアー最終日のワンマンの集客が約900人。控えめに見ても大成功だと思う、お金も儲かった。関係者スタッフも皆喜んでいてくれたし、来場してくれていたお客さんたちの反応も現場やその後のSNSなどで見る限りとてもいいものだった。

アルバム販売枚数や集客数の話、大事な話である。ずっと拘ってやってきたし、数字での結果を出さないといけない責任が今の自分にはある。レーベルや店やバンドに纏わる諸々を仕事にしているのだから。そのためにやらないといけないことが沢山あったし、それを探して考えながらひたすらやってきた。疑問や葛藤ももちろんあったし、今でもスッキリしていないことなんか山ほどある。ただ問題はやはりそこではない、もっと大事なもの。音楽とかバンドとか、表現とか人の気持ちとか。こうやって頭でいくら考えても言葉に出来ないもの、忘れたり見失ったりしてしまいがちな何かとても曖昧で愛おしいものに手が届きそうな瞬間がこの日のライブには何度もあった。やはりうまく言葉に出来ない、うまく伝わらないかもしれない。言葉が足りなくて申し訳ない。
音楽が好きだと思ったこと、バンドを組んだ時の気持ち、今まで何度も自分が救われてきた数々の出来事。言葉に出来ないエネルギーが目や耳や肌、全身から伝わって、解けて、そして消えていった。イベントタイトルの如く夢のような時間だった。

ツアーは一旦終わったが、バンドはこれからも続いていく。今までもこれからも、やることは何も変わらない。自分の表現を伝えるための方法やその容れ物、過ぎていく時間とともに変わっていくことばかりだが、私とあなたという存在は未来永劫変わることはない。今までももちろんそうだったが、これからも本当に向き合っていかなくてはいけないのは目に見える形や数字ではなく、人の心だと改めて思う。曖昧で愛おしく、そして不完全なもの。音楽は、音楽だけではない全ての表現は人の心に無限の可能性を与えてくれると思うから。


[A BOY IN DREAMS]我ながら悪くないタイトルだったと思う。読み返すと中二病みたいな日記になったが、少年の夢物語には終わりも始まりもないのである。まだまだこれからやることは山積みだがひとまず、最高に素晴らしい時間を一緒に作ってくれた関係者各位、あの場に集まってくれた全ての人、そしてこのツアーに関わった全ての人達に。


ありがとうございました、これからもよろしくお願いします。