LOSTAGE / Guitar

ものすごく久しぶりです、このBlogまだなくなってなかったんですね。
なんでまた久しぶりに書いてるかっていうと、アルバムが出来上ったんで。LOSTAGEの[Guitar]ってタイトルで来月8月の6日に発売になります。よし、作るぞって決めてから出来るまでに結構時間かかってしまいました。スタジオ録音作品でいうと[ECHOES]ぶりなんで、2年くらい経ちました(間ライブアルバムのリリースはありましたが)。待っててくれた人もいるのか、なぞ思うと感謝の気持ちと時間かかってすみませんでしたって気持ちと両方あります。
バンド以外の仕事とかその他色々何かしらメンバー皆やってたので、結構忙しくさせてもらってて、マイペースと言えばマイペースに作ってたなと思います。去年ライブ盤を出してから、メンバーとも話し合ったりして次はちょっと歌モノでまとめてみてはどうかという事になって、アイデアを出し合いながら曲はかなりの数準備してたんですが、その中からバランスを考えて整えていった結果8曲入りのちょっとコンパクト目のサイズになりました。個人的にそのくらいの曲数のアルバムが好きだというのもあって。8曲で約40分くらいの、その中で尺の長い曲もあったり、短い曲もあったり。通して聴くのには丁度いいサイズ感かなと思います。特に配信を否定するわけではないんですが、曲単位で聴くのとはまた別のストーリーというか、コンセプトみたいなものがあって。まとめて聴かなくちゃダメとかそういうことではないですが。

収録曲こんな感じ…

LOSTAGE / Guitar
1.コンクリート / 記憶
2.Nowhere / どこでもない
3.いいこと / 離別
4.Guitar / アンテナ
5.深夜放送 / Unknown
6.Flowers / 路傍の花
7.Boy / 交差点
8.Good Luck / 美しき敗北者達

タイトルが各曲に2つずつあって…先に言っておくとkocorono意識したっていうのは正直あります。あれはカレンダーみたいになってたけど、あの感じ。いいなあとずっと思ってたし。そもそも、8曲目のGood Luck / 美しき敗北者達って去年、吉村さんが亡くなってその直後にあったシェルターでのライブで初めてやった曲だったんですけど、あの時スタジオでメンバーと自分達なりの弔いというか何か出来る事があるとしたらバンドしかないしなって話になって、それで作ってやってた曲だったんで。Good Luckって、吉村さんから最後に来たメールの文末に残ってた言葉だったんですね、他愛もない内容のやり取りだったんで、大した意味はないと思うし、変な顔文字付いてたけど…笑。でもそこで終わってしまってて、今でも残ってる。なんだろうなと思います、人の一生って。
アルバムを作るきっかけが、そこから始まっているわけでは決してないんですが、それはもう無視出来ないくらい大きな出来事で。最後のギターなんかもうモロに出てるんじゃないでしょうか。大きかったな、って思いました、存在とか。生きてる/死んでるみたいな事はこの1年すごく考えてきたし。その後今年に入って俺ら身近な友人が亡くなったり、一気にくるんですかね。そんな事をやりたいわけじゃないと思い込みながら、死者の物語を意識せざるを得ない感じになっていったというか。歌詞を書いてるのは俺1人なんで、メンバーはそんな所まで共有してないかもしれないしそれはわからないんですが、日々のそんな物語は同じように持ってるんじゃないかなと勝手に思ってます。違ってたらごめんて感じ…笑。
死んでしまった人や残されたその仲間や、そういう人々が具体的にどの部分ていうのは説明出来ないですけど、このアルバムの主人公や登場人物になった、結果的に。それはもう、自分でも認めるしかなくて、ただ誰かに例えばインタビューで聞かれて答えるような事でもないなと思ったから、書いとこうかなと。インタビューで聞かれても答えますけどね。その前にインタビューあんのかって話ですけど…。曲が出来て、アルバムが出来て、それについて作ったヤツが説明するのなんかナンセンスでしかないと今までずっと思ってたし、今もそんなことして意味や気持ちを限定するのは違和感を感じてるけど、今回はちょっと違うかな。
立ち直れてないのかな、とも思います。誰かに強く共感してほしいとか、ついにこんな自分も思うようになったのかもしれません。それで吹っ切れたいとか、気持ちを入れ替えたいとか、そういうのがあるのかもしれません。失ったものに区切りをつけて、生きることに立ち向かっていきたいとか。それが、どっかに多分あるんでしょう。
ものすごく悲しかったし、でもいつまでも亡霊に語りかけるような者にはもちろんなりたくない。そんな気の宿るものを売り物にしていいのかどうかもわからないんですが、そうやって進んでいくしかなかったんで。
だからこのアルバムは死者には捧げずに、今を生きる人達の気持ちや魂の拠り所になってくれよ、って思います。
人の気持ちが宿ると、曲って良くなるんですね。やっとわかりました。そういうの、わかるのに時間かかり過ぎたかな…笑。でもなかなか良いアルバムだと思うんで、機会があったら是非聴いてみてください。

録音は奈良のライブハウスネバーランド俺らのホームですね、そこで楽器関係ベーシックはやらせてもらって、ダビングとか歌関係は大和郡山にあるスタジオ法隆寺にて。lioさんスージン君お世話になりました。エンジニアは最近我々のライブPAでも可能な限り同行してもらってる岩谷啓士郎、流石いつもやってもらってるだけあって良い音にしてもらいました、ありがとうございます。ネバーランドでの録音に元CryptCityのSebが東京からわざわざ手伝いに来てくれて、とても助かりました(ギターもちょっと弾いてもらった)。ありがとう。多分そろそろ故郷のカナダに引っ越していった頃です、また会いたいですね。コーラスに1曲 深夜放送 / UnknownでRopesのachicoさんに手伝ってもらいました。CONTEXTからもうずっと毎回コーラス頼んでて、安心のクオリティというか、いつも痒い所に手が届く感じで美声を差し込んできてくれてホント感謝してます。とても良き理解者で、いつも相談に乗ってもらってありがとうございます。マスタリングはタイトなスケジュールで無理聞いてもらったKimken Studioのキムラケンタロウさん、今回初でしたが最後の納得の仕上げありがとうございました。それからリリースに関して流通の担当福山さん、いつも迷惑ばっかりかけてすみません、今回もバタバタでしたがフォロー/サポートありがとうございました。引き続きよろしくおねがいします。それからあとCDのジャケット写真は自分でスタジオ練習の合間にデジカメで撮影したんですが、今回またFLAKEとTHROATの共同リリースでアナログも出すつもりで、そっちのジャケットは写真家の菊池茂夫さんにお願いしました。メチャクチャ良い写真にしてもらって、すごい気に入ってるんで完成楽しみですね、FLAKEのDAWAさんカメラマン菊池さん、ありがとうございます。

そんな感じで、LOSTAGE/ Guitar 発売までまだ少しありますが、これを聴いた人達に俺らの何かが届けばいいなと思ってます。よろしくおねがいします。