せっかく来たので少し早めに起きて街中をブラブラ。観光に関しては全くのノープランだ。
ホテルの前でとりあえず煙草を吸っているとFEVERスタッフのカオリンがいたので声をかける、スタッフ何人かでワットポーへ行くらしい。西村夫妻も散歩から帰ってきた、ホテル近くの可愛い店員さんのいるコーヒーショップの場所を教えてくれた。時間があるときに行ってみることにする。皆と別れ地下鉄に乗りルンピニ駅まで、去年も乗ったが乗り方を忘れていた。黒いプラスチックコインのチケットだ。なぜルンピニ散策なのかも適当に選んだので理由はない、商店街のような所や屋台の密集しているエリアを適当に歩いた。本屋やレコード屋、古着屋などがあればいいなと思っていたが適当に歩いても見つかりそうにない。今晩にでも調べてみる。
自分が日本の有名な観光地近辺に住んでいるからか、どうも観光地は苦手だ。そこにいる観光客も観光客相手の商売人も何かが透けて見える感じがする。今その苦手な観光客に自分がなっているというわけだ。
街中を散策中、今回のツアーで持ってきたCDやTシャツの現地価格設定を幾らにするか参考のため街中の出店やデパートでのTシャツ等の衣服の販売価格をチェック。
路上出店の比較的庶民的な店で100THB〜200THB日本円で約300円〜600円くらい、かなり安い。駅近のデパートに入っていた無印良品の無地のTシャツで350THB〜500THBくらい、日本円で約900円〜1500円。日本で買うより少し安い印象。ただ物価が日本の約3分の1くらいなのでその辺も考慮して価格を設定しないといけない。
前回のタイツアーもそうだが往復の交通費と宿泊と滞在にかかる費用を考えると赤字上等、かなりうまくいってトントンくらいの感じである。そもそも金を儲けようとも思っていない。この街にバンドが来ることでお金ではない何かを得ることが出来ればそれでいい、そしてお金では買えない何かを置いて帰りたい。物販が安ければそれでいいというわけではないが、この国の人達が気持ちよく音楽を楽しみ買い物を楽しめる価格にしたいと思う。
bccのアートセンターにてバンドアパート荒井さん&木暮さんと一緒に弾き語り。今日は無料ライブだったこともあり通りすがりの方等にも見てもらうことが出来た。日本でもなかなかああいった場所でライブをする機会はないのでとてもやりがいのあるライブだった。ジンさんにもカホンで2曲手伝ってもらいいい感じで弾き語りのライブを終えることが出来たと思う。
今回はタイで初の弾き語りだったのでLOSTAGEの曲だけでセットを組もうと思っていたが、アートセンター内をブラブラしていると奈良美智さんのタイでのイベントの告知ポスター等を見かけ、それだけが理由ではないがTHROAT RECORDSに飾ってあるギタリストを殺さないでのツアーポスターのこと吉村さんこと等を思いだし、サラバ世界君主を歌うことにした。西村さんも同行していたし。
たまたま音楽がずっと好きで、タイの面白い場所で歌うことが出来た。1日楽しかったし、聴いてくれていた現地の方々、日本からわざわざ来てくれていた方々、ジンさん西村さんはじめFEVER/RRスタッフの関係者の皆には感謝しかない。日本を代表しているわけではもちろんないが今まで出会った全ての日本の音楽を連れてきたつもりで歌った。勉強不足で話す言葉は相変わらずほとんど伝わらなかったと思うが、その音楽が少しでも伝わっていたら何より嬉しい。
ホテルまで戻る時のタクシーの運転手さんがとても親切な方だった。タイは賃料水増しタクシーが結構な確率であるが、その運転手さん曰「自分が外国に旅行に行った時にそういった扱いを受けたくない」その通りだと思う。そうやって世の中のバランスが保たれていけば気持ちの良い世界になるはずだ。自分達のここでの行いもタイの人達が日本を、日本の人達がタイを好意的に感じることが出来るよう、何か役に立っていればいいと思う。
ホテルに戻り日記を書いていたらホテルフロントから部屋に電話。岩城の部屋の電気が切れているという連絡があったが部屋に誰もいないのでちょっと来てほしいとのこと。合鍵で部屋に入り、フロントの兄さんと二人でヒューズを取り替えた。岩城は外出していたようだ。
その後打ち上げ。途中外で煙草を吸っているときに空を見上げると満月だった。日本で見るのと同じ形だ。
