AYNIW TEPO / FLOWERS ベース担当/堀一也インタビュー

blogの更新ご無沙汰しております。年も変わって2016年みなさんいかがお過ごしでしょうか。
久々のblog更新は、先日1月6日に1st mini album[FLOWERS]を私五味兄が運営しております THROAT RECORDSよりリリースした地元奈良のバンドAYNIW TEPOの発売に伴って、どうやって彼らの音楽に触れてもらう機会を増やしていけばいいかっていうのを考えたところ、ただYouTubetumblrで動画や告知だけやっててもなっていうのもあって、何か別のやり方でっていうのを考えてたところで、せっかくメンバーも近所に住んでるし、インタビューやってそれ読んでもらったらちょっとまた別の感じで興味持ってもらえるかなと思った次第です。
最初はベースの堀と俺の2人で録音してそのまま音声ファイルでアップロードしようかと思ってたんですが、録音に失敗してシャーっていうノイズがずっとはいったインタビューの音声だけが残ったので、そこから文字に起こしてこのblogにアップさせてもらうことにしました。

(真ん中の人がベースの堀なんですが、この頭に花咲いてしまってる人のインタビューです)
対談的な感じでやってみたんですが、文字起こしも含めて素人みたいなもんなんでどの程度伝わるかわかりません…でも是非読んでみてください。
THROATのホームページにも書いてますが、ほんとに地元のすごく近い所に良い音楽があって、それを友達が作ってるから、色んな人に聴いてもらう手伝いをしてるだけっていう感じです。
自分がLOSTAGEやTHROAT RECORDSをやりながら日々思っていることや、考え方なんかも少しは反映されてればいいなと思うんですが、身内ノリ内輪ノリみたいな感じで伝わってしまうかもしれません。その微妙な境目ってすごく難しいと思うんですが、それでもこの感じ自分が思ってる理想の音楽の在り方というか、それにも照準が合ってきた気がしてます。


前編、後編に別れているんですが今回は前編「AYNIW TEPO結成までの流れとTHROAT RECORDS」編です。
よろしくおねがいします。




五味岳久(以下:五味) : 2016年1月9日THROAT RECORDS店内にてAYNIW TEPOの(ベース担当の)堀君のインタビューをこれからはじめようと思います。聞き手はTHROAT RECORDS代表/LOSTAGEベースボーカル担当の五味岳久です。よろしくおねがいします。
堀一也(以下:堀) : よろしくおねがいします。
五味 : じゃあ、堀君自己紹介してもらっていいですか。
堀 : え、AYNIW TEPOでベースを担当してます、堀一也(ほりかずや)です。よろしくおねがいします。
五味 : そしたらまずはバンドの自己紹介というか、自分以外のメンバーの紹介から…、AYNIW TEPOのことを知らない人もこれ聴いてる(読んでる)と思うんで。
堀 : そうっすね。
五味 : AYNIW TEPOとはどういうバンドかっていう。
堀 : ボーカルとシンセがまず山中美里(やまなかみさと)メインボーカルで。それとコーラスと鍵盤でもう1人女の子がいて吉田ともえ(よしだともえ)といいます、んでギターが荒井要(あらいかなめ)、んでドラムがテダテツオ(てだてつお)と僕の5人編成で。
五味 : 奈良を拠点に活動している。
堀 : そうですね。
五味 : みんな奈良に住んでんの?要君は?
堀 : ギターの要だけ大阪ですね、昔一緒に一度バンドをやってて…。
五味 : あ、前のバンドの時?
堀 : そうそう。
五味 : 前のバンドのこととか聞かれんの嫌なタイプ?
堀 : いや、全然いける。全然大丈夫(笑)
五味 : 前も一緒にやってたもんな要君と。そんときは奈良に住んでたの?
堀 : そん時はメンバーで一緒に住んでて…。
五味 : あ、そっか。一緒に住んでたんか。それが良くなかったんやろな。
堀 : そうやね…(笑)
堀 : 良くないこともたくさん…。
五味 : で、今も要君以外は奈良に住んで。
堀 : そう。
五味 : いつ結成ですか。
堀 : 一応2012年からAYNIW TEPOという名前を作って活動しようと思ってたけれども、メンバーが定まらず…、みんな忙しい人ばっかりやったんで。んで、今のメンバーで落ち着いたというか、しっかり活動出来るようになったのが2013年。
五味 : 2013てことはまだ2016年始まったばっかやから、まだ3年とちょっとか。
堀 : そうですね。
五味 : 意外とAYNIW TEPO自体は短いな。
堀 : そうそうそう。あ、初ライブが2013年の6月とか。
五味 : あ、じゃあ2年半前か。
堀 : そう。
五味 : 結構最近やな。
堀 : そうよ、意外とフレッシュな…(笑)。
五味 : 結成というか最初に…2012年か、名前考えて、やろうと思った切っ掛けというか 。そもそも誰が言い出したん?
堀 : あ、その前のバンドが… 
五味 : 名前隠さんでええやろ…(笑)
堀 : あ、そやな(笑)。kacicaというバンドやってて、ちょっとメンバーの各々の生活で折り合いがつかないというか、ギスギスした部分とかあって、活動が続けられなくなってしまったんですけど。そっからちょっと新しいことを…。
五味 : 解散してからってこと?
堀 : いや、活動休止やなっていうか解散やなっていう話すら出来ない状況やったから。
五味 : あれ、空中分解みたいな感じやったっけ?
堀 : そう、けっこうそんな感じ。
五味 : …そうか。
堀 : あぁもうライブ出来へんな…、スタジオ入られへんな…みたいな。
五味 : じゃあ、「今日で終わりです」みたいなそういうライブもなかったんか。
堀 : なかった。やりたかったけど、出来なかった。
五味 : モヤッと終わったんか。
堀 : そうそう、モヤッと終わって…それでそういう中で、残りのメンバーというか出来る形で続けることも出来たかもしれないけれども、ちょっとやっぱり…kacica自体7年くらいやってたから、1人でも欠けたらモチベーションが上がってこないような状況やったんで、自分は自分で新しく何かこう…
五味 : で、お前が(AYNIW TEPO始めようと)言い出したんか。
堀 : そう。
五味 : 誰に?
堀 : それは当時、一緒に音楽活動やりたい人がいて。最初はその人を誘ってやってみようと。面白い人やったんで、その人と始めたんですけど…結局その人とは続けられなかったんですけど。で、ボーカルが必要やってなって。
五味 : あ、最初が美里ちゃんじゃないんや。
堀 : そうそうそう。その辺も飲みの席で決まってんけど。
五味 : お前が言い出したと。
堀 : そう。それで、美里のボーカルが基本好きなんで。
五味 : 前も一緒に(kacicaを)やってたし。
堀 : そうそう、それでやってもらおうってなって。んでコーラスとかもあった方がええなってなって、ともえが。
五味 : 前から知り合いやったん?
堀 : いや、全然知らんかった。
堀 : ともえは奈良のというか、奈良県とか奈良市とかの行政絡みのちょっと固そうな仕事で作曲したりとかそういうのやってて。 
五味 : それで知り合ったん?
堀 : 前のバンドが活動休止して、その間に街中の人とかお店の人とか出会ったりとか。アコースティックでライブハウス以外で活動してる人とかと沢山出会ったりして。その中の1人にともえがおった。  
五味 : ほんで一緒にやろうと。   
堀 : 歌すごい良かったから、お願いして。
五味 : てっちゃんは?
堀 : てっちゃんは、前やってたkacicaをよく観に来てたお客さんやって。彼もバンドやってたんでその当時から。 
五味 : ああ、じゃあ別のバンドで知り合いやったという。
堀 : そう、それで対バンしたり企画に呼んでもらったりとか、よくライブも観に来てくれてて。
五味 : で、メンバー探しで声かけたと。
堀 : 声かけた時にあいつのバンドがベース抜けて。
五味 : よくある話やな、丁度いいタイミングでお互いのバンドがメンバー抜けたり解散したりとか。
堀 : それで全然手伝うよーって言うてくれて、すごい慕ってくれてたから。
堀 : すごい光り輝いてるドラマーっていう印象ではなかったけど…
五味 : 辛口やな…。
堀 : え?(笑)、いや、良いドラマーやで。好きやで。やけどトータルですごい柔軟性があって、自分がすごい一緒にやりたい感じのドラマーやった。技術的に突出してるっていうドラマーじゃないけど…  
五味 : これから一緒に頑張っていこうっていう
堀 : そうそう。あと、機材とかも好きな奴やからそういう面では逆に機材のこととかも教えてもらったりして。ケーブルとか、電源のこととか。 
五味 : あ、ドラム以外の機材の?
堀 : そうそうそう、録音機材とか自分でお金かけて集めてたりするし。
五味 : 全然そういう感じ出してこうへんのにな。
堀 : そうそう
五味 : 良いの持ってるってこと?
堀 : すげー持ってる(笑)
五味 : 今度なんか貸してらお(笑)
堀 : だから今回の[FLOWERS]の録音の時も、エンジニアは岩谷"KC"啓士郎君に頼んだけど、その中で良い機材何個か提供してる。
五味 : あ、そうなん。
堀 : そう、てっちゃんの機材を。啓士郎君がこれ使えますねぇ、持ってきてくださいみたいな感じで。
五味 : けっこう家にそういう機材があるってことか。 
堀 : マイクとかもけっこう持ってる。
五味 : で、要君が最後に加入したってこと?
堀 : 要が前ecosystemってバンドを東京でやってて、それが解散して大阪に帰ってくるってなって。で、丁度同じ時期にAYNIW TEPOが初めての何カ所か回るようなツアーをやってて、それに要がローディみたいな感じでついてきてくれて。
五味 : ecosystemも終わりかけの時期で、時間も空いてのタイミングで。 
堀 : そこで献身的に色々やってくれて、なんか昔一緒にバンドやっててその後離ればなれやったんやけど、そんときなんかフィットした感じで。久しぶりに。
五味 : そのツアーはギタリストとしてじゃなくてローディみたいな感じのサポートで?
堀 : そうそう、ライブの機材のセッティングとか。
五味 : それあれちゃうの、もうその時から「俺このバンドに入りたいな」みたいな感じやったんちゃうの。 
堀 : いや、それがそういう感じやったらなんか「うーん…」て感じなんやけど、すごい純粋な奴やからアイツはそういう部分。そこはマジで尊敬してるから。うん。なんか関係ないねんな、人に尽くしたりすることの、エネルギーみたいなん。自分がそうしたいと思ってる感じ。
堀 : それでなんか感動してて、んで丁度その後台湾のライブの話があって。
五味 : ああ、あのフェスかなんか?
堀 : そうそう。
五味 : なんてフェスやっけ?
堀 : [スプリングスクリーム]っていう野外の。
五味 : 結構デカいやつ。
堀 : そう、なんかフジロックみたいな。台湾版の。
堀 : んで、そこで今まで (AYNIW TEPOを)ギターサポートしてくれてた子がその子のバンドのツアーと被ってるから台湾行けないです、ってなって。そこでどうしようかと思ってたら、ほんまに丁度そのタイミングで要がecosystem解散して大阪に家も決めて引っ越して来るっていう時で。その時で台湾のライブまであと1ヶ月くらいしかなかってんけど、「ギター頼まれへんかなぁ?」みたいな感じで聞いてみたら、快く引き受けてくれて。そこからリハを集中的にやって。 
五味 : その時はまだ正式メンバーとして一緒にやろうみたいな感じじゃなくて?とりあえずライブも決まってるし、そこに向けて手伝ってくれと。
堀 : そう。なんか、簡単にメンバーとかメンバーじゃないとかそういう話をしたら、後々しんどいっていうか。
五味 : どういう境目なんやろな、サポートメンバーとかって。サポートボーカルとかってないやん、多分。コーラスとかやったらあるけど。ギターとかベースとか、ドラムもそうやけど。サポートメンバーの感じってなんやろな。あ、ちょっと話逸れますけど。
堀 : ああ、僕もそれ結構不思議で。まず1番気になる部分て金銭面な…
五味 : あ、そこか。1本幾らみたいな
堀 : だってさ、メンバーやから気持ち入れてやれるみたいなとこあるやん。
五味 : わからん、俺サポートしたことないから…
堀 : 出来へんからやろ…
堀&五味 : 笑
堀 : 今回だからAYNIW TEPOで初めてギタリストがいないっていう状況になって、でもメンバーとして迎えてしまうとその子も自身のバンドがあるから、メンバーになってくれっていうのが重荷になってしまうっていうこともあるし、あとメンバーやとそこに求めてしまう部分て出てくるから。
五味 : もっとこい、もっと全部出してこいと。
堀 : そうそう、そういうのもあって。ある意味ドライに音楽のことをさ…
五味 : いや、でもさ。サポートでもずーっと同じ奴がサポートしてたら、もっとこいよってなるやろ。
堀 : そう、なんねん。なるのよ。
五味 : なんでそんな長いことサポート同じ人がやってんねんていうバンドとかおるやん。 
堀 : うんうん。
五味 : でも、急にライブ決まったからサポートしてもらっていうのはわかるけど。 
堀 : 要の時も最初は距離感が気持ちよくて。
五味 : 元々同じバンドでやってたし、久しぶりにやってみて調度いい距離感ていうか。 
堀 : お互い一緒にやってることを楽しめてる状況で、台湾のツアーも終わり、でその後ライブも手伝ってもらって。
五味 : あ、そこからも手伝ってもらってたんや。 
堀 : そう、やっぱり音楽的な意味でもしっくりきたし、頼りになるから。他のメンバーがまず信頼感を寄せてたから。
五味 : 上手いしな。 
堀 : うん。でしばらく頼んでて。でもやっぱり最初に気持ちよかった関係性っていうのだけじゃなくて、もっとガッツリやりたいなっていう気持ちが湧いてきて。歩み寄ってやりないなっていうのが膨らんできた時に、一緒にやろうっていうのをメンバーとも話して。
五味 : それで誘ったと。 
堀 : そう、でも誘ったその日は一旦持って帰った。
五味 : ちょっと考えさせてくれと。 
堀 : そうそうそう。
五味 : そういうのあるんや。 
堀 : なんかすぐOK出してくれると思ってたのに、アレ?みたいな気持ちになったけど、一旦持って帰って…。その後メールかLINEかな、なんかで「自分もそれを望んでた気がする」っていう。
五味 : 恋人が付き合い出す最初の感じやな。 
堀 : そうそうそう。でも1回別れてるからな(笑)
五味 : 元カレと元カノ的な… 
堀 : だからお互い大事に思ってやりたいなっていうのがあって、だからちょっとメンバーになるのに時間がかかった感じかな。
五味 : バンドを恋愛に例えるなって俺よく言われんねんけど。 
堀 : 笑
五味 : 1番わかりやすい例えやもんね、よく似てますよね(笑) 
堀 : LOSTAGEはでも恋愛的には…
五味 : いや恋愛っていうか、俺ら親族1人おるから、また話変わってくる。今日は俺らの話いいから、君らの話な。 
五味 :そんな感じで結成されたという、ことなんですね。
堀 : そうそう。そこで全員揃ったという。
五味 : 結構ライブとかもやってんの? 
堀 : 去年はくる話とかはもう出来る限り全部スケジュールとか調整して。数やって掴んでいきたいなっていう。
五味 : AYNIW TEPOってさCDとか聴いてもらったらわかると思うけど、作り込まれた音のレイヤーというか、やってることが結構細かいし複雑で。ライブもそれにかなり忠実にやってるけど、ライブと録音どっちに比重おいてる感じなん? 
堀 : うーん…、AYNIW TEPOの今回の音源やと主にトラックとか俺が元は作ってっていうのが多いねんけど、自分は音源大好きやから。レコードとかCDとか。そういうことにすごい意欲とか興味とかあるし、比重でいえば録音とか音源なんかなって。
五味 : 録音で色々やってみたいな。 
堀 : うん、その楽しさっていうのはすごい好きで。
五味 : でも去年はライブいっぱいやった。 
堀 : メンバーがライブの人やなっていう感じかな。
五味 : 録音に時間かけるっていうより…  
堀 : そう、その時のフィーリングとかそういうのに敏感な人達で。そのメンバーの良さをもっと引き出したいっていうか、トラック作ってくるのが俺やとしたらそれを壊していくようなアクションていうか。そういう意味ではバンドとしてはライブっていう感じかもしれん。
五味 : そういう話もあってライブを沢山やろうと。 
堀 : そう、あと知名度0の状態からやり始めてっていうのもあるし、出来るだけやって知ってもらうっていう。
五味 : リアクションありました? 
堀 : まあ…昔のバンドよりはありましたね(笑)
五味 : あ、そう。全然違うもん? 
堀 : なんかナチュラルにやってるかな、ライブの時の感じとか。今の方が。昔はもうちょっと筋肉使ってたっていうか。
五味 : あー鍛え上げた、こう…マッチョな。 
堀 : そうそう。
五味 : そうか、もうちょっとこう生活感あるっていうか、目線がフラットな感じするな。 
堀 : 昔はなんかカッコ悪いって言われるのが凄い嫌で。
五味 : ライブが? 
堀 : とかバンドとか。
五味 : そんなカッコ悪いとか言われることある? 
堀 : いや言われることはないけど、そういう反応とかがネットであると…
五味 : エゴサーチとかすんの? 
堀 : まあまあするよ。
五味 : 俺もするよ。  
堀&五味 : 笑
五味 : そういうお客さんの反応とか、どう思われてるとか気になる? 
堀 : そう、それでそういうのに昔は「ああ、こいつわかってない」とか思ってた。
五味 : ブツブツ聞かれてもないのに言うてるやつの…。  
堀 : そうそう。でも今は…AYNIW TEPOってこう下手したらちょっとダサい感じっていうか… 
五味 : いや、でもそれどんなバンドでもそうやろ。どこ切ってもカッコ良いとか嘘くさいし。 
堀 : そうそう、そうやねん。それを自分で受け入れられるようになったっていうか。それが今のバンドでは思ってて。
五味 : それでもいいと。 
堀 : そう。
五味 : おっきなったな、器が。 
堀 : 楽しめてるっていうか。
五味 : 今までも楽しそうにやってたけどな。 
堀 : やってたけどな。
五味 : ふーん(笑)。 
五味 : バンドの結成の経緯とかはこんなもんにして、次はTHROAT RECORDS / LOSTAGEとの関係… 
堀 : 出会いとか?
五味 : 出会いとか、一応ね俺がやってるTHROAT RECORDSのレーベルからリリースすることになって、実際店舗にも普段頻繁に出入りしてるし、こうやってリリース手伝うことになったけど、なんでこうなったのかとか。そういう話。あとLOSTAGEとは特にベースの堀はそれこそLOSTAGE結成前からメンバーみんな知ってるしっていう付き合いも長いし、その辺の話とか。 
堀 : 出会いのところくらいからいくと長くなるね…。
五味 : 先にLOSTAGEやる前から堀の当時やってたバンドと俺らと一緒にライブやったりね、10代の終わりくらいからかな。地元にある奈良のNEVERLANDっていうライブハウスで、ブッキングっつてねノルマとか払ってね、チケット30枚売ってこいとか言われながらやってた時に友達になったんですよね。
堀 : そうそう、覚えてますよ。
五味 :俺も覚えてるよ。そん時はNEVERLANDもこの店の近くのな、三条通の…
堀 : JR側のな…
五味 : ちょっと細かくてわからん人にはわからんやろ(笑) NEVERLANDが今の場所に移転する前のね。
堀 : 僕もはるか昔の当時のバンドやってた時ですね。 
五味 : 関係性っていうかさ、どう思ってるわけ?LOSTAGEのこと。
堀 : (笑)
五味 : 俺らはさ、2001年からずっとLOSTAGEでやってるわけやん、メンバー何回か変わったりしてるけどさ。それをこう端からというか、近い所でずっと見ながら、堀はこう何回かバンド解散とかしながら、どういう風に思ってんの?
堀 : ぶっちゃけな、ぶっちゃけた話で言いますと、メンバーやと思ってます。
五味 :(笑)いやいやいや…そんなん勝手に思われても。重い。
堀 :(笑)いやでもなんていうかな、でも音楽以外の関係性の方が大きいとこあるから。
五味 : そやな、よう普段遊んでたもんな。バンドとか関係なく。
堀 : でも初めて観た時から、それこそLOSTAGEじゃなかった時から、けっこう好きやったからね。
五味 : そんな面と向かって好きとか言われたら…脂汗出てきた…(笑)
堀 : だって俺どんだけお前らのライブ観てると思ってんねん。
五味 : まあ、そうやな。 
堀 : 観てる回数でいうたらすごいで。
堀 : けっこう覚えてるな…、うん。良かった。良かったよ。
五味 : こんだけ付き合い長いっていうて、聞いて。「良かった」だけか。
堀&五味 : (笑)
五味 : 説明すんのは難しいか…
堀 : 難しいな。
五味 : ほんまに幼馴染みたいな感じやからな。 
堀 : うん…。
五味 : THROAT RECORDSからAYNIW TEPOリリースするってなって、tumblrとかにも書いたけど、やっぱり良い音楽をやってる地元の友達がCD出したいってなって、手伝えることあったら手伝うっていうのもやっぱり幼馴染みたいないつも一緒に遊んでる奴がやってるからっていうのもあったから。全然知らん奴が凄い音楽やってても、いきなり持ち込んできた音源リリースしようってならへんやん。知らんし、その人のこととか。どんだけその人のこと知ってるかとか、そういうのあるやん。だから出せたっていうのもあるな。
五味 : なんか言い方で語弊があったら嫌やねんけど…今CDとか自主でさ、どんだけ良いなと思って出しても滅茶苦茶爆発的に売れるとかそんな話あんまないやん。それで儲けたいとかそういうのもあんまないし…レーベルのやり方としてそういう感じっていうのもあるけど。
堀 : その幼馴染感みたいなのは拭い去れへんところやねんけど、それ故にTHROATで手伝ってもらえへんかなっていう話をするまでは凄い葛藤があったな。友達やからっていう。
五味 : それに甘えてるっていうか…?
堀 : うん…、それもあるし。THROAT RECORDSが出来て嬉しかったけど、自分は自分で一個一つ筋道みたいな自分の道みたいなのがないと相乗効果っていうのが出ないのかなと。お互い刺激しあってやれるようなことっていう。そういうのが友達やから出来た方がいいなっていうのは最初思ってたな。
堀 : 当初、周りの人とかにAYNIW TEPOのリリースTHROATに頼んでみたらっていうのも助言ていうか言われたりしててんけど、最初はちょっと濁してたというか。
五味 : でも、例えばデカいメジャーのレコード会社から出すってなってたとしても、それはそれで地元とかに還元出来てたと思うし。どんなやり方でもいいと思うけど…
堀 : そう、他にもいくつかレーベルから「手伝うよ」っていうのは言われてたりもしてたし。ただ、AYNIW TEPOが出来た時とTHROATの店のオープンが丁度同じ時期でさ、なんか自分が活動するにあたって、地元でバンド始めて、地元のお店に通って、そこにレーベルがあってそこからリリースするっていう、地元で音楽やる上で理想みたいなのが見えて。
五味 : 地産地消的な?  
堀 : そうそうそう、当たり前のことかもしれへんけどそれが凄い新鮮でそのとき、その当時2013年。それが自分にとって今これちゃうかなって思った。
五味 : なるほど。
堀 : 自分もう35とかやから、若い人達のこととかもちょっと思った…
五味 : (笑)あかんでそれ、「若い人達」っていうそのフレーズ。それ使い出したらもうあかん。あかんて思ってんねん俺最近。若いから、お前も…俺も。 
堀 : (笑)いやまあ若いけど…、地元の他のバンドのことも浮かんだ。
五味 : 下の世代のな。
五味 : たまたま、あの時この店の物件管理してる不動産屋にいって、今日から入っていいですよってなって鍵もらってきたときに、その鍵で店開けてるまさにその時に会ってんな、たしか。最初の、こうシャッターを開けてるときに。
堀 : そうそうそう。
五味 : たまたま店の前を通りかかるっていう、ドラマチックなね。
堀 : その時に会ったタイミングでレコード屋始めるって聞いたからな。
五味 : そう、俺あんま人に言ってなかったから。言ってなかったっていうか、思いつきで始めたからな…(笑) 
堀 : (笑)
五味 : そん時は俺もさ、地元のバンド応援しようとか漠然としか考えてなかったし、そもそも自分達の音源リリースするために作ったレーベルやったし。あんまなんも考えてなかったな。ただなんか…縁みたいなのは感じた。
堀 : なんかこう、達成感みたいなの感じたな。
五味 : リリースして?
堀 : いや、お前が店始めるって聞いて。
五味 : なんでやねん。俺が始めてんのになんでお前が達成感感じてんねん。
堀 : やったやん、みたいな。
五味 : おかしいやろ。 
堀&五味 : (笑)
五味 : そん時店の前たまたま通りかかった時のお前の写真instagramかなんかに残ってるわ。その写真をこのインタビューのトップ画像にしよう。
堀 : なんでやねん。
五味 : ええ顔しとったで(笑)



そん時の写真がコチラ





AYNIW TEPO 1st mini album [FLOWERS]より収録曲[Gingko]のライブ録音映像作品。



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