ミックス作業

昨日はSPIRAL CHORD、200MPHのヘラさんがスタジオに来てくれてたので作業終わってから二人でラーメン食いに行って(ごちそうさんでした…)帰ってすぐ寝てしまいました。疲れたまってんのかなー。あと歌入れ4曲、作業は今日入れて4日。

頑張るぞー、と。




今日は昨日録音した曲「X(仮)」のミックス作業から。


ミックス作業というのは一体何かという問題ですが、バンドとかレコーディングの経験のある人にはピンッとくるかもしれませんがそうじゃなかったらなんのことかあんまりわからないですよね、俺は未だに全然わかりませんが自分でも確認のためミックス作業についての説明を。

簡単に言うと4人で演奏している楽器とか歌とかの音量とか音質とかのバランスを整える作業です、ここはギターソロだからギターの音量を上げたいとか2本のギターを左右ステレオに振ってあるのをBメロで(パンして)真ん中にもってくるとかそういう…それだけでもややこしいのにプレイヤーや楽器単位ではなく細かくスネアの音色をEQ(イコライザ−)をいじって作りこんだりとかボーカルにエフェクト(効果:例えばリバーブとかディレイとか…)をかけたりとか細かいこと言ったら果てしない禅問答のような作業です。
エンジニアの池内さんとやるときはある程度の曲のイメージや具体的な音像を口頭で事前に伝えてミックスは一旦任せます、でコレでどう?みたいな感じである程度作業が終わった段階で聴かせてもらってそこからさらに細かい所に手を加えるという感じです。
コーラスや普段演奏しない楽器の音とかは練習スタジオで曲を作っている段階では個人的なアイデアでしかないので実際に音出してみてミックスで曲と良い感じで合わさったときはちょっとした感動があります、そしてそのパーツが新しい音とかメロディーを呼んできた日にゃ感動もひとしおです。

ミックスの作業で俺が一番難しいと思うポイントは「どれくらい客観的に聴けるか」ということです、ここら辺からは個人的な見解ですが主観を踏まえた客観的な判断というのがミックス作業の軸であると思うのですね。例えばさっき例に出したギターのソロだからその部分の音量を上げる(もしくはバックの演奏と分離のいいようにEQを調整するとか)、その部分のミックスの塩梅は1つの作品として完成するまでは作る側の判断が全てですがそれが作品として(曲単位でもアルバム単位でもいいですが)第三者の耳に届いたときに良い感じかどうか、そこ考えるのが一番のポイントなのです。むしろそれがミックス作業の意味だと思うので。
俺の思う良い感じと他の人の思う良い感じはもちろん違うし、メンバー間でもエンジニアとバンドの間でもディレクターとバンドの間でもあきれるほど違うわけですが少なくとも「聴いてもらった時に良い曲だ、良い演奏だ、良い歌だと思ってもらいたい」というベクトルは同じなのでそこに向かっていくために意見をぶつけ合う、いい歳したおっさんが集まって3分かそこらの曲について何時間も何日も考えたり話し合ったり普段の楽器の演奏も歌の練習も、全てはそのためで一体どんだけ手間隙かけとるんだという感じだけど、そうやって出来たものをやっぱり色んな人に聴いてもらいたいと思ってるんで。
オナニーを見せびらかしたいわけでは決してなく、きちんと愛し合ってセックスしたいと思っているというか…独りよがりで終わってしまう可能性もあるし思っている通りの感じで伝わらないこともあると思うけど、今までで一番そういう感覚を意識して作っているというのは今すごい実感してます。俺それちゃんとわかって作るのに10年以上かかってるんですね…(苦笑)。まだわかってない事たくさんあると思うけど。
まだバンドを続けているのは…自分のためなんかではもちろんなく、かといって誰かのためでもなく…純粋に音楽の中に向かっていくため、手段としての音楽じゃなくてただ目的としてズーンとここにある。今よりもっと良い曲が作れるかもしれないという可能性、それを原動力にどんどん進んでいきたいっすね。

ミックスの話から逸れたけど、来年出るアルバムをそういう気持ちで今作ってて…楽しみに待っててくれる人にはもちろんですけどまだ出会っていない人とか感動っていうのかわからないですけど、ドカーンと爆弾仕掛けたいです。





あ、また清水が来ました…。

今俺の向かいの席で中野とまた二人でなにやら談笑していますね…。