月額制サブスクリプション型ブログへの移行について

2006年に立ち上げたこのブログ、急に更新が続いたりかと思えば全く更新が途絶えたり、という非常にムラのあるペース。自分の考えを整理したり、決意表明のような時もあれば、好きな音楽や本や映画の話であったり、酔っ払いの戯言のような日もあれば、時にはやたらとシリアスなモードの時なんかもあり、誰にやれと言われたわけでもなかったものが今日までゆらゆらと繋がっている。

過去の日記を読み返したりすることはほとんどないが、18年前からの雑な自分史のようなものだろうか。漠然とした、誰に向けて書かれたものでもない、承認欲求やレーゾンデートルの狼煙として。その間、インターネット普及とSNSの台頭など、世の中は大きく変化してきたわけで、それに伴った変化が求められている、いつも。世の中との関わり方とは言い換えれば生き方と言ってもいい。

このご時世、楽曲をネット経由で全くリリースしていないような輩が何を今更言い出したんだと思われても仕方がないと思うが、それに関してもこの世界での生き方を考えた結果、答えの出ない中での自分なりの極端な妥協の産物である。

音楽の配信に関してはまだ自分達の納得のいく仕組み(プラットフォームやメディア)が存在していない以上、今のやり方に準じて今後の方針を考えていく必要があると思う。ただそれ以外の表現や発信は目的がプロモーション/広告や宣伝なのか、そうではない何か別のもの、独立したコンテンツや商品なのかをはっきりさせておいた方がいい時期のような気がしている。

ここ数年自分の抱えていた村化する活動と生存戦略、或いは小さなコミュニティ形成〜より強固なファンダムとの繋がり、ざっくりしたテーマがここでも頭をもたげている。

玉石混交の情報の大海原、画面の中を覗くと常に広告がどこかに表示されている。目を凝らせばデマのニュースや詐欺サイトが地雷のように仕込まれている。アルゴリズムやA.I.が導き出したあなたの好きなものに惑わされ、気付けば当初の目的を忘れている。目的の場所に辿り着くためには情報リテラシーという特殊能力が必要とされる時代、しけた海に漂う遭難ボートに乗っているようなものだ。

時にイベントや音源リリースの告知にも利用していたこのブログであるが、ここ数年はそれ自体の発信力の低下もありSNSから誘導する情報の格納庫としての役割が主になっていた。プロモーションとしての役目を終えた今、情報発信の場として独立した何か別のものにビルドアップしてそこから切り離すタイミングが来たということだろう。元々毒にも薬にもならないブログである、仕切り直すいい機会だ。

近日中に全ての過去記事も含め、月額500円の定額制サブスクリプション型ブログへ移行。それさえ支払って頂ければ誰にでも自由に閲覧可能だが、そこまでして読むようなことは一切書かれていない。文字通り毒にも薬にもならないブログである、好事家のための、或いは金銭のやり取りによるコミュニケーションのための、記事配信コンテンツとしての仕切り直し。

収益があれば今後の自分の活動と日々の暮らしに還元され、それがいつか表現や制作物となって皆さんのところに届くかもしれない。