誰かのために

昨日は知人に知人を紹介するというミッションのため夕方から飲みに出た。もうちょっと具体的に言うとバンドのメンバーを探している人にそのパートの楽器をやっている人を紹介してきた。人に人を紹介するのは難しい、誰かの人間関係の一端を背負わないといけない気がするから。ただでさえ自分の人間関係のことで草臥れた生活を送っている、他人のそれに口出ししている場合じゃない。しかしバンドに関わることなら話は別だ。俺みたいな者でもこんな時くらいは人の役に立つのだ。バンドを辞める人の手伝いは出来ないが、これから始める人の手伝いは出来る。

結局バンドなんてものは一緒に演奏したり曲を作ったり、やってみないと合うか合わないかわからない。これからどうなるかは「神のみぞ知る」だが、ハマればいいなと思っている。ダメならまた探せばいい。無責任なことしか言えなかったが、楽しい夜だった。

 

誰かのために自分が出来ることってなんだろうか。

 

千葉の甚大な台風被害、テレビでは放送されないがSNSに噴出する現地の被害状況を見たり読んだりしていると、どうしようもない苛立ちと不安と無力感にやられてしまいそうになる。かといって今すぐ自分に出来ることは何もない。支援が必要なところ全てにアクセスしていたら自分がパンクしてしまう。それでも何かの縁で巡り合った機会には、誰かのために自分が出来ることを。それが気持ちよく出来る人間でありたい。

 

家族を養うために働いたり、道に迷っている人を案内したり、金の無い奴に一杯奢ったり、元気のない奴を励ましたり、いろいろ。日常生活に当たり前にある人間関係に優しさ、思いやり、愛情は不可欠だ。それ自体が生きる目的だという気もする。綺麗事を言いたいわけではない。日々の暮らしや生活、人としての営み、生きることはとても難しい。人間同士で争っている暇はない。

 

少し前から気になっていた今年の十三月とGEZAN主催の全感覚祭、フードフリーという思い切った打ち出しでどうなることかと陰ながら見守っていたが、どうやら今年も資金繰りやボランティアスタッフ募集が難航しているようだ。今年の全感覚祭に我々LOSTAGEの出演はないが、去年も一昨年も素晴らしいステージを用意してもらった恩がある。もちろん参加不参加はそれぞれの自由だ、この日記があろうがなかろうが多分彼らは誰も見たことのないような景色を皆に見せてくれるに違いない。それでも自分がここで思うことが、誰かのために何かのきっかけになればいい。

 

全感覚祭19 オフィシャルホームページ

https://zenkankakufes.com/