藤島の兄貴

二、三日前に自宅の本棚を整理していたら、棚の奥の方に追いやられた音楽雑誌がごそっと出てきた。昔買い集めていたCOOKIE SCENEその他色々。当時はそれで集めた情報を頼りにCDやレコードを買いまくっていた。思い入れもあるのでまとめて置いてあったが、そう頻繁に読み返すこともないのでそろそろ店で安く中古販売でもするかと思いまとめて店に運んできてあった。それで買い手がなかったら処分するしかない。本が要らなくなったというよりは、それ以降に買い続けている本が増え過ぎて置くところがなくなってきたから、断捨離である。一時的にではあるが寂しい気持ちになる、それが断捨離。

 

今日の奈良は雨模様ということもあって来客は少なかったが、大阪を拠点に活動しているロックバンドSubway Daydreamの藤島兄が休日だったようで奈良を散策中に寄ってくれた。ちょうどいいところにやって来てくれたものである。藤島兄弟とは何度か会って話したことがあるのだが、それこそSubway DaydreamはCOOKIE SCENEに当時掲載されていた時代の音から受けた影響色濃く、それは彼らの楽曲を聴くとその音にもダイレクトに反映されていて、自分が好きで聴き続けてきた同じ音楽を共有出来ることは何処かこそばゆいような嬉しさがあるのである。藤島兄と五味兄の年齢差19歳、ジェネレーションギャップどころの話ではない。故に何処かこそばゆいし嬉しい。

自宅の棚整理で出てきた雑誌に興味があるか尋ねてみると、たまに好きなバンドの特集号をメルカリなどで買ったりしているとのことだったので、まとめて引き取ってもらうことになった。

たまたま大量の雑誌という形をしていたが、自分が好きなものを直接地元の後輩に手渡すことが出来たような気がして、断捨離の心寂しさも束の間に晴れ晴れとした気持ちになれた。藤島兄よ、ありがとう。

その後は藤島兄が持って来てくれたSubway Daydreamの1stアルバムを一緒に店のスピーカーで聴いた。好きな音楽の話をしながら収録曲を一曲ずつ丁寧に説明してもらった。音楽が好き過ぎて頭の中がヤバくなってしまった者特有の危うさを纏った兄弟である。どの口が言うとんねんという話でもありつつ、先輩風を吹かせたり自分を重ね合わせたりしていた。

そんな彼らSubway Daydreamの新しいアルバム[RIDE]はとても良い作品だった。

 


最近縁あって手に入れたkm5のCP1というCDプレーヤーでCDを聴きまくっていて、そのプレーヤーやCDに纏わる話を今日はブログに書こうと思っていたが、その話はまた別の機会に。