TheSpringSummerの2年半ぶりの2ndアルバムTrash & My Young Heartsとその発売について

みなさん、新年明けましておめでとうございます。2017年始まったばかりですが、いかがお過ごしでしょうか。たいして良いことなんか無いような気もしてますが、それは今に始まったことでも無いし。なんとか生き延びていってください、今年も。

LOSTAGEとしては去年末に地元奈良NEVERLANDにて、毎年恒例行事となりつつある私の主宰しているTHROAT RECORDSの大忘年会イベントから特に何もやってませんが、年始は1/19に横浜FADでART-SCHOOLとライブがあります。ツーマン企画なんで持ち時間長めで勢いよく2017年幕開けたいところです。
バンドとしてはそのあとタイに行ったり、地元奈良でtoeとライブがあったり、なぜか温泉宿でライブやったり、新ドラマー加入して再始動するGEZANとのライブが新代田であったりと色々いい感じのライブ決まってますんで、みなさんチェックの方よろしくお願いします。

http://lostage.co/


で今年2017年のレコードレーベル兼店舗のTHROAT RECORDSなんですが、ついこないだ1/4に大阪を拠点に活動する4ピースギターロックバンドTheSpringSummerの約2年半ぶりになる2ndフルアルバムTrash & My Young Heartsをリリースしました。アルバム制作の方はかなり前から、もう1年以上前からだったと思います、やってて。途中一回全部進行をバラしたりとか、いろいろあったんですがなんとか無事発売することが出来ました。ひとまずホッとしてます。

THROAT RECORDSってレーベルは元々自分のやっているバンドLOSTAGEの音源リリースのためにやり始めたレーベルで、当初はLOSTAGE以外のアーティストのリリースとかするつもりもなくただ自分のやることを形にするためだけに作ったものなんですが、縁あって今回のTheSpringSummer、Zやskillkillsのアルバムのアナログリリース、Crypt Cityのライブ音源のCD、RopesやTADZIOにdancebeach/T.V. DINNERS、ハセケンさんやGEZANにuri gagarnもそう。地元からRed Sneakersやdandylion、AYNIW TEPO等々、気づけば結構色んな人達の作品リリースに関わらせてもらいました。タイミングとか縁だけで成り立ってるレーベルだなという感じがしてます。非常にありがたいです、身近にこういった素晴らしい音楽を奏でる人達がいるっていうこと。感謝しかありません。
奈良っていう地方都市を拠点に細々とやってる弱小レーベルなんで、出来ることと出来ないことがはっきりしてます。出来ないことの方が圧倒的に多いと思う、普段みんなが手にするCDやレコードをリリースしている会社やレーベルと比べても。金もないし、大した影響力もない、知名度もコネもない。一体こんな俺みたいなのと関わってて何がいいことあるのかという気もするんですが、ただ俺にしか出来ないことっていうのが多分あります。具体的に俺にしか出来ないことはコレである、っていうのははっきり説明出来ないんですが。あるんですきっと。そういう風にバンドも今までやってきたし、自分達にしか出来ないことって何だろうっていうのはいつもまず最初に考えてます。バンドの活動も、曲を作る時も、何かを発信する時も。出来てるかどうかはわかりません、結果がわかりやすく出てるのかどうかもわからない。ただそうやって考えて行動するのがいいと思ってやってきました。自分のいる意味、やる意味っていうか。
そのためにはちょっと無理目のハードルを設定してそこに挑むっていう作業を繰り返すことになるんですが、それが今回TheSpringSummerのアルバムリリースに関してどうしたらいいかっていうのを考えた結果、THROAT RECORDSが辿り着いたのが大手の流通を使わずにどんだけ売れるか勝負してみるっていうことだったんだと思います。規模が縮小したなとか、売り逃がしてるなとか、そういう風に考える人もおそらくいると思うけど、むしろ攻めのタームに入ったと自分では思ってる。
レーベルを始めた頃は右も左もわからず、今までのやり方を踏襲してその型に当てはめて実行するっていうことでしばらく続けてきたんですが、繰り返すうちにそのシステマチックな事の運びに疑問とか不安とか湧き上がってきて。このままでいいのかっていうか。こういうのもう性格的な問題も多分あると思うんですが、どんどんそこから外れてやってみたい、やってみたいというかそうやっていかないと先がないような気がしてきた感じです。実際この辺のシステムとか業界が今どうなってるのかはわかりません、感覚的に時代とフィットしてないんじゃないかという感じです、勘みたいなやつです。このまま大昔に定められたパーセンテージで作ったものを売ってても俺らに未来なんかないんじゃないか、というそんな感じがしてます。次の一手をどうするか、今までのやり方とどう変えるのかっていう危機感みたいなのがずっとあります。これって自分でリリースにまつわる全部に関わってないとそんなに気にならないのかもしれないですが、そういうやり方を選んでしまった以上、やばいなやばいなと毎日考えながらやるしかなくなってきたわけです。ほんとやばいです。
自分の周りにも自分と関係のないところにいる人にも思うけど、今危機感のない音楽家がとても多いと感じます。別に俺ってすごい先いってるよねとかそういうことを言いたいんじゃないです、ただそう思う。多くの素晴らしい才能が時代遅れの価値観の元、緩やかに死んでいってるように見える。
音楽を作る、録音する、作品を売る、演奏する。一連の作業がルーティンになって、当たり前になって、そして惰性化していく感じ。音楽を作って売る、音楽じゃなくてもそうかもしれないですがその過程に当たり前とか予定調和とかそういうのは要らない。それに安定した仕事として生業として関わっているとしても。じゃないとヤバイものは出来上がらないし、ヤバくないのを聴いてる時間もないしそんなもの欲しくないでしょう多分みんな。みんなが自分の生を削り取って稼いだ金を俺たちの作ったものと交換してくれって言う覚悟要るでしょ。だってなんでも聴けるから、携帯とかで、しかも無料で。
長い時間をかけてメンバーが作ったもの、内容は間違いないでしょう。それを届けるのがTHROAT RECORDSやってる俺の仕事です。誰に、どうやって伝えるか。数の勘定ももちろん大事ですけど、こいつにどうしても聴かせたいっていう気持ちを、絶対聴きたいっていう奴に届ける方法を今探してるところです。1000枚売ったら、5000枚売る、5000枚売ったら2万枚売るとか、そういうのもういいでしょう。それが全てなわけない、そんなのはもうナンセンスだし、ダサい。
もしかしたら間違ってるかもしれないし、失敗かもしれない。わからないですけど、自分にしか出来ないことってなんだろうって。今も考えながらこれ書いてます。
応援してもらえたら助かるっていう気持ちはめちゃくちゃあるんですけど、同情されたら終わりやなっていうのも同時に感じる。
ここが入り口になればそれだけで、ようこそって感じ。


このブログここまで読んでる奴にはいつか絶対俺らのやってること届けたいと思ってます。まだ今じゃないかもしれないけど、俺らとしか見られへん景色が絶対ある。




ちょっと長くなりましたが、今年2017年も何卒THROAT RECORDSとこのレーベルや店に関わる音楽のこと、よろしくお願いします。


スプサマの新譜の入手方法は以下をチェックよろしくどうぞ。
http://throatrecords.tumblr.com/