最近、といってもかなり前から始まってはいたが耳鳴りと特に今年入ってからは目眩もたまにあり気になったので、先日耳鼻科を受診してきた。

聴力検査や平衡感覚のテストがあり、結果は両耳共に音響外傷からくる難聴とのこと。4キロヘルツ辺りの音域が普通の人に比べて極端に聴こえにくくなっていた。目眩もはっきりとした原因はわからないが、おそらく音響外傷からくる内耳のトラブルが原因だと思われるとのことであった。

10代の頃から頭がおかしくなるような音量で音楽を聴き続けてきた。この20年はスタジオに週に何度かメンバーと集まって爆音を全身で浴び続けた。

多分そうだろうなと薄々感じてはいたが、はっきりと言われるとやはり中々ショックではある。一応、音楽を作ったり演奏したりすることも仕事にしているので、余計にそう思うのかもしれない。商売道具に罅が入っている、使い方次第でいつバラバラに壊れてもおかしくはない。

この耳鳴りはおそらく一生治ることはなく、聴力の回復も今の医療では見込めないらしい。

ただ担当医曰く、だからといってやりたい音楽を制限してそれがストレスになるようならそれはそれで逆効果であり、人生の喜びを取るか衰えていく身体機能の延命を取るかは個人の判断による、とのこと。確かにそうだと思う。

誰しも老いから逃れることは出来ない、どのみちいつか死ぬ。生きるということは、緩やかに死んでいくということで、命が尽きるまでにやれることはやるしかない。

出来ないことは出来ない、無理なものは無理である。死ぬまでに自分にやれることが何かを完全に理解し把握している人などほとんどいないだろう。

耳が先か命が先か、そんなことは知らんが。やりたいこと、やらなければいけないことがまだある以上、罅の入ったこの身体、壊れるまで大事に使わせてもらおう。